ドイツ人を対象に行った「薬の個別包装」に関するアンケート
750人を対象にした調査 - 非常に有望
2021年初頭、BD Rowa™ソシューションのチームはドイツでの市場調査プロジェクトの一環として、高齢者、慢性疾患患者、家族の介護者750人を対象にお薬の個別包装のメリットについてアンケートを行いました1。その結果、このサービスに高い付加価値があるとみなされており、回答者がこの追加サービスに対価を支払いたいと考えていることがわかりました。
慢性疾患の患者さんが求めるのは利便性の向上
調査の結果、高齢の方(55歳以上)にとって重要なのは、自主管理ができることと使いやすさであり、若い(40歳以上)慢性疾患患者さんの集団も、個別包装による利便性の向上を望んでいることがわかりました。この集団の回答者の43%は、時間のかかる薬の開封や分類が問題だと考えています。また、時間管理の問題にも強い関心があり、46%が薬の服用に非常に時間がかかると感じています。
一方で、薬剤の服用に関して、回答者が最も重視していたのは安全性(96%)と管理(91%)の問題でした。そのため、この対象集団の4分の1は、薬の個別包装サービスに週5ユーロを支払うことを厭わない(「とてもそうだ」から「どちらかといえばそうだ」を含む)と回答しました。
介護をする家族は服用のタイミングを重視
ドイツでは、約400万人の要介護者のうち80%が自宅で介護されており2、家族(親族)から薬を受け取っています。介護者は適切な量を適切なタイミングで服用させる責任があります。したがって、この集団は、薬の安全性と管理だけでなく、薬を飲む適切なタイミングにも高い関心を寄せています。薬の自動包装は、調剤時のエラー率を20,000分の1に減らすことができます3。
家族介護者の大多数は専門家ではないため、約3分の2の人々にとって薬局や医師とのコミュニケーションは非常に重要です。また、この対象集団でも患者に合わせた個別包装のサービスに対価を支払うことに高い意欲がみられました(35%が週に15ユーロまで支払うと回答)。
出典:
1 BD Rowa Germany GmbH, survey with 750 participants, 2021/2021.
2 ZEIT Online: Zahl der Pflegebedürftigen deutlich gestiegen
3 Prof. Dr. Dr. K. Lauterbach: Verblisterung von Arzneimittelnfür Bewohner von Alten- undPflegeheimen und in der häuslichen Pflege:Beschreibung und Bewertung eines Pilotprojekts(September 2004 bis Dezember 2005)
Prof. Dr. Dr. K. Lauterbach: Quantifizierung der Fehlwurfrate beim Stellen fester oraler Darreichungsformen in drei Pflegeheimen
※海外の情報を掲載しています。すべての内容が、日本にあてはまるものではありません。
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