患者さん用一包化の参入のハードルを下げる
患者さんをはじめお客様に先進的なサービスを提供する一包化は、薬局、病院、ブリスターセンターの事業拡大の大きな可能性を秘めています。この新しい技術への投資には、ハードウェアとセットアップへの投資が必要となるため、個々の一包化による服薬遵守率と利便性の向上を高く評価していても、投資収益率について確信が持てないため、投資をためらうこともあるでしょう。
使用した分だけ支払うビジネスモデル
IIoT(Industrial Internet-of-Things)の普及は、いわゆる「従量制サービス」や「従量制ビジネスモデル」に追い風となっています。使用量に応じて支払うモデルは、ソフトウェアのライセンスでは一般的なもので、予測ではなく必要に応じてビジネスを適応させることができ、過剰なプロビジョニングや容量不足のリスクを減らすことができます。一般的な従量課金モデルでは、産業用機器のユーザーは製品を購入したり、所有したりしません。その代わり、使用状況に応じて料金を支払います。料金は明確に示された消費量や出力などの指標に従って判断されます。この方法では、運用リスクがメーカーに移行します。たとえば、印刷機メーカーが、印刷されたページ数に応じて印刷機の使用料を請求するという例があります。
経営コンサルティング会社のオリバー・ワイマンが行ったこの価格設定モデルの分析によると、使用量に応じた課金モデルは、革新的な機械を市場に投入する際に有効です。これは、顧客の参入ハードルを下げ、機器メーカーとユーザーの間で基本的に「利益分配」の合意がなされるからです。
一包化包装の場合:
一包化包装の場合、分包機を購入するのではなく、機器メーカーが無料で提供することになります。分包センターや薬局、病院などがその技術を利用した場合、製造された分包に対して一定の料金を支払います。
つまり、最初に大きな投資をする必要がなく、すぐに生産を開始でき、患者が一包化の利点を享受できるのです。セットアップ、トレーニング、サービス、ライセンスを含むハードウェアは、製造されたすべての分包の料金によって支払われます。
このシナリオの利点は明らかです。投資リスクが低く、実績に対してのみ支払いを行い、高いコスト効率を実現します。このモデルを導入した事業主は、最初に販売した一包化で収益を得ることができます。
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