薬局で戦略を実行する際に心に留めておくべき7つのポイント
ここでは、薬局で戦略を実行する際に緊急に心に留めておくべき7つのポイントと、その際、すでに確立した方法に労力を費やす必要がない理由をご紹介します。
1. 事前に明確なアプローチを定義し、忠実に実行する。
アプローチを定義し、忠実に実行することで、チームのすべてのメンバーが、現段階で何が起こっているのか、次の段階で何が起こるのかを常に把握することができます。
2. 計画のための拘束力のあるスケジュールを確立する
計画したタスクが現実的な時間枠組み内に完了し、日々のビジネスに悪影響を及ぼさないようなやり方で、資料から求められる計画をたてる必要があります。
3. 多くの企業で使用され、テスト済みの戦略的計画ツールを採用する
何千もの企業がすでにこの戦略的計画に取り組んでおり、最も成功した方法は文献で広く議論されています。既存の方法を再発明するようなことはしなくていいのです。
4. 小さく考えすぎない
業務上のワークフローやお客様とのコミュニケーション方法については、すでに頻繁に小さな変更を行っているはずです。戦略的計画では、より大きな、非常に野心的とも考えられる計画を実行することを目指します。一方で、あまり大きなことを考えすぎてもいけません。大きなブランドに追いつこうとしたり、大きな懸念に対応しようとしないでください。
5. 計画のすべての段階で、創造性と革新性を発揮
あなたの戦略は、将来を見据えたものでなければなりません。これまでに達成してきたことを疑問視するのではなく、方向性を変えたり、競争と伝統を区分したりするのに役立つ針路を定めましょう。
6. 計画された対策が確実に実行されるようにしましょう
戦略として計画された対策が実行されないまま放置されていることほど悔しいものはありません。特に困難なく迅速に実行できるアイデアについては、すぐに実行に移すべきです。このような「手の届く果実」には、シグナル伝達効果があります。スタッフは、あなたがこのプロジェクトに真剣に取り組んでいることを理解します。また、一般的にはすぐに結果がわかることが多く、それがスタッフのモチベーションを高め、計画を継続させることにもつながります。
7. 計画と実行のために、適切な従業員を任命すること
各従業員は、戦略的施策の立案や実施に役立つスキルを持っています。それに応じてタスクを割り当てましょう。しかし、チームのメンバーにプロジェクトのタスクに差を付けて過度に負担させることは避けましょう。
出典:
Ralf Ziegenbein: Das Arbeitsbuch für Apotheken-Optimierer. Strategien entwickeln für die Apotheke der Zukunft. Stuttgart 2019.
※海外の情報を掲載しています。すべての内容が、日本にあてはまるものではありません。
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